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マスターテープの用語定義

"マスターテープ"とは、実はその定義があいまいだったり、幅が広かったりで、ときおり混乱させられる。

ステレオサウンド 166号で嶋護氏はこう書かれている

セッション・マスター、エディト・マスター、イコライズド・マスター、その他と、「マスターテープ」は時には無数に存在するとさえ言ってよい


ユキムのホームページより

一般的に「マスターテープ」とは、セッションテープを繋ぎあわせて完成したファイナル・マスター・テープをコピーした、いわゆる「プロダクション・マスター」を指している場合があります。しかし、YUKIMU CLASSIC LP COLLECTIONはセッションテープそのものである大変貴重な「ファイナル・マスター」を使用してリマスタリングを行っています。 このことは、今回のリマスタリングに使用されるテープが、実際にアーティストが演奏した現場のレコーダー上にあったテープそのものである事を意味しています。


"高音質サウンドの楽しみ"より

親レーベルが他国のディストリビューターに供給するマスターテープは"プロダクション・マスター"と呼ばれるコピーであるのが一般的だ。損傷を避けるため、正真のオリジナル・マスターは原則として国外への持ち出しができない


コロムビアのホームページより

「マスターテープ」という言葉は一般的にはレコード原盤作成に用いられる音源テー プということになると思いますが、実は仕様的にははっきりした定義がなく、実際の 現場にはいろいろなマスターが存在します。 (略) 手切り編集をした真のオリジナルテープをLPカッティング用のマスターとして使用する場合もあれば、オリジナルマスターの劣化の防止という観点や、スプライシングをなくして物理的に安定した走行と保存を得るためにマスターコピー をとってそれを使用する場合、また録音によってはエコー付けや音質の調整をした上ではじめてマスター音源としてオーソライズされる場合、さらにはLPカッティングの用途に限定して最適なイコライジングをしたコピーをカッティングマスターとして使用する場合


乱暴に一言でいってしまえば、プロダクション・マスターは実際に収録したセッションテープ(を切り貼りした)そのもの、それに近いものである場合もあれば、何世代か編集を重ねたものを最終的なプロダクション・マスターとする場合もある、ということになるだろう。
そして、後にリマスターする際に、そのプロダクション・マスターを再度引っ張り出してくることもあれば、セッションテープにさかのぼったり、あるいは逆にディストリビューターにコピーされたプロダクション・マスターの複製のほうが保存状態がよかったのでそれをマスターとして利用することもあったりしていて、それが"マスター・テープ"の定義を混乱させているのだろうと思う。






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